2月末よりはじまりました、春日井市高蔵寺ニュータウン内にある築35年の日本家屋の改修工事が終わりました。
この空き家は大家さんより高蔵寺まちづくり会社さんがお借りして賃貸住宅となり、新しい暮らしがもうはじまるところです。
今回の改修の最大の特徴は設備や外回り以外はすべて自分たちの手ひとつで改修しました。
そして何より壊す箇所はほぼゼロに近く、基本的な考えとしては〝貼る〟〝塗る〟〝付け加え変える〟の3つの方法。
それでここまで変わるということをまずみなさんに知っていただきたいです。
なのでリノベーションというよりは家のリユースといったほうがしっくりきます。
◾貼ったもの 床、板壁、タイル、ふすま、障子
◾ぬったもの 壁、床、木部
◾付け加え、変えたもの キッチンの扉 パントリー、和室との間仕切り壁、下がり天井
以上キーワードに注目して、以下BEFORE AFTERをご覧ください。
リビングBEFORE
AFTER
壁や床はDIYメンバーが塗装、和室との間仕切り壁をつけくわえて空間を分けました。
キッチンから一続きに板張りへ変更し、押入れを右側はテレビボード、左側は本棚に作り替え、大容量の収納に変身。
キッチンBEFORE
AFTER 手前のキッチンは既存のキッチンを再利用。変えたのは扉だけ!ハンドルも再利用です。
高すぎる吊戸は取り、その代わり壁をたて家電や冷蔵庫がみえないようパントリーに。
ガス台と作業台だけ痛みがひどかったのでタイル貼りの台で作り替えました。
足元があけてあるのはゴミ箱やワゴンスペースとして。キッチンの手元を照らせるよう、照明ボックス
を製作。この写真では1灯ですが、配線ダクトが仕込んであるので2〜3灯つけることができます。
洗面BEFORE
AFTER
洗面のタイル上部2列分も塗ってアクセントと補修をかねました。
床のタイルは以前のまま。現代にはない色とタイルパターンは貴重。
洗面台とミラーや収納はコンパクトな脱衣所にあわせて製作しました。
大掛かりな解体がないことはまずコストの削減になります。そしてゴミも少なくてすみます。
またその家しか持たない年月を経過してきたからこそのよさを生かすことができます。
そして上記の3つの作業であれば自分たちでもできる可能性があるということです。
世の中空き家がどんどん増えているというのに、巷ではいまだにマンションや建売住宅が溢れ、無理なローンを組んでたいへんな思いをしている方がたくさんいます。わたしたちの親世代は高度成長期、マイホームが確かに憧れでそれを手に入れることが風潮になっていた。
でも現代はどうでしょうか。景気は低迷、少子化、高齢化。
時代はどんどんかわっているのに「マイホームを買わなくてはいけない」そこの部分だけが残っている気がしてなりません。
親世代のときはただ「家がほしい」という時代。
今はもっと「どんな家に住みたいか。どんな暮らしをしたいか」を考えるべきで、選択肢もとても幅広いのです。
今回の改修がそんな世の中の少しでも役にたてたら嬉しいですし、
今後もまちづくりの再生にもつながる空き家や空き部屋をを何かに生かしていくことに協力していきたいと思います。長くなるつもりはなかったのですが、なんかいろいろ書いてしまいました(笑)
◾付け加え変える で紹介できなかった箇所も含め、次回につづく。
次回の記事は5月2日にアップしますのでお楽しみに。
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