2023年3月26日

レトロアパート 公団リノベーション

賃貸リノベーションはどう予算との戦い

先月 レトロな公団住宅のリノベーションを行いました。
賃貸のリノベーションはなんといっても予算が大事。なぜなら家賃に反映してしまうからです。
昨今木材の材料高騰が著しく、内装の下地に必要なベニヤ板の値段まで高騰し、低予算でのリノベーションは本当に難しくなってきています。

公団住宅のレトロなオリジナル部分をどう生かすかがキモ

そこで大事になってくるのはいかに工事部分を減らせられるか、と材料の再利用、そしてどこならDIYできるか?という見極め。このレトロアパートは奇跡的にその当時のいわゆる公団キッチンといわれる定番のキッチンが残っており、それを生かさない手はありません。当初施主さんからは新しいキッチンにかえるべきでは?と相談されましたが、即答なぜ?と答えました。なぜなら、ブルーのタイルもホーロー製のレトロキッチンも状態もよく、その時代にしかない本物のレトロだったからです。

個人的に注目すべきはこの吊り戸棚。
ガラスはチェッカーガラスが使われ、頭がぶつからないように斜めにカットしてあるまさに公団仕様のオリジナルデザイン。トリムソウのオーダー吊り戸棚も斜めカットにしたデザインですが、実はここからヒントを得てデザインしたもの。昔の製品っていまの製品と違って、大量生産ものでもちゃんと使い勝手も考えられていて感心させられます。

というわけでキッチン、洗面など水回りエリアはほぼそのまま残し、工事の重きは壁床天井の化粧がえ、、またドアが壊れていたのでドアを作り替えることが重な工事内容になりました。お風呂は前の住人の方がユニットバスが交換すみだったため、設備はほぼノータッチ。リノベーション工事で設備工事はかなりウエイトを占めるため、水回りをいかにさわらなくてよいか、は物件を購入するときは重要項目になってくると思います。

そしてできたお部屋がこちら。
玄関をすぐの靴箱もリメイク。もともと置いてあったなんてことない無機質な化粧板の靴箱も、ハンドルの金物をとり、木見切りをつけかえ、真鍮のつまみをつけなおしました。それだけでこんなに素敵な靴箱に変身しました。

親子ドアを片開きドアにかえたため、残りの袖壁を塞ぐことに。この壁に利用している木は再利用品。当店のあらゆる工事ででたフローリングの材料の端材なので色がバラバラ。それをうまく組みあわせてこのような表情が生まれました。他の壁はクロスでもどこか1箇所に塗り壁とか木の壁があるだけでお部屋の雰囲気はぐっつとよくなるし、温かみもうまれます。

ドア、家具の木の質感も相まって、とてもほっこりできるほんのりレトロなリビングが完成しました。キッチン手間に作った袖壁は冷蔵庫の側面を隠す役割と収納スペースを兼ねた役割をになっています。

設備工事を一切しなかったキッチンにはタイルトップのカウンターを追加。
家電をつかうときの作業台をかねており、あしもとはゴミ箱置き場に。
レトロなガラス照明を作業灯に。
ステンドガラスの照明をキッチンエリアに取り付けたことで、もともとあったブルーのタイルが際立ちました。

もともとある内装や家具をどう生かすか、考えるのはとても大変だけど、それが変身して生まれ変わったときの喜びはひとしお。どんな方が借りてくださるのか、楽しみですね。

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