2017年5月5日

日本のミッドセンチュリー期に生まれた名作ヴィンテージたち

何回かにわけて国別でヴィンテージ家具について着目してみたいと思います。
日本でも戦前・戦後にデザインの転換期がありました。それがいわゆる「ミッドセンチュリー」と呼ばれている時代です。
前回のブログでも話したとおり、それまで家具は直線的なデザインから、成形合板の曲げる技術が取り入れられたことで曲線的なデザインが可能になり、
様々な名作が生まれていきました。
その技術とともに日本でも世界に通用するようなデザイナーが活躍しており、日本のミッドセンチュリーデザインが誕生したわけです。
今回はそんな日本におけるヴィンテージ家具についてお話ししたいと思います。
◾不朽の名作、柳宗理の「バタフライスツール」とイサムノグチの「あかり」
世界的な知名度を誇るの柳宗理が生み出した「バタフライスツール」。
2枚の成形合板を曲げて組み合わせたシンプルな構造ながら、蝶が飛んでいるかのような優雅な曲線美を持っています。
パリのルーブル美術館、ニューヨークの近代美術館など有名な美術館にも収集されており、世界的な評価も非常に高いデザインになっています。
成形合板は、このスツールを製作している山形の天童木工の代名詞ともいえ、様々な名作を生み出しています。
当店でも中古のチェアやベンチを数多く販売してきましたが、その曲げの技術がうむ曲線美は他に類をみない美しさを放っています。
↓こちらも天童木工のユーズドベンチ。

イサムノグチの「あかり」シリーズが発表されたのもまさにこのミッドセンチュリー期。
現在はあかりのコピー品も数多く出回っていますが、本家本元はこちらですよ!竹のしなりや和紙の透け感が本物は全然違います。
そしてデザインや形状のバリエーションもとてもたくさんあります。
日本古来の素材竹と和紙を使った照明器具。私も個人的に愛用していますが、ほんと不思議な照明でどんなインテリアでも馴染み、
素材的にも形的にも角がないからか気分もほっこりします。世界中で愛されている理由はここにあります。

※写真はピンタレストより引用
◾カリモクKチェア
いまや知らない人はいないと思われるカリモクKチェア。ミッドセンチュリー後期の60年代にアメリカへの家具パーツの輸出で技術を習得した刈谷木材(現在のカリモク)
がはじめて量産したソファ。Kチェアのデザインがどこかアメリカンなのはそういう歴史があったからこそですね。
オールドカリモクといわれるその当時の家具は現在ビンテージ市場でもとても人気があり、現在はカリモク60として復刻されています。
当時のデザインと復刻されたデザインではアームの形など微妙に違うとこもあり、そのデザインで年代を感じられるのも楽しい。

※当時のカタログの画像を引用。赤いカーペットが黒いレザーのKチェアをひきたてています
このように、日本のミッドセンチュリーのデザインは「洋」の風合いがありますが、不思議なことに「和」の風合いも失われず感じることができます。
まさに「和洋折衷」という言葉がしっくりきます。和室のインテリアって難しく考えがちですが、
日本のヴィンテージ家具は「和」にも「洋」にも染まる良さを保っているので、とてもおすすめです。
そしてずっと飽きられずに使われてきたのでどんな時代にも合わせられます。
ヴィンテージ家具は場所も、時間も選ぶことはありません。
いつでもどこでも愛されるデザイン。それがヴィンテージ家具の最大の魅力なのです。ぜひ一生モノの家具をお家に取り入れてみてくださいね。

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